レンタル彼氏【修正中】
犠牲者④
解決方法
電灯と月明かりだけで照らされた公園。
ブランコを漕ぐ音だけが、響いていた。
三人目の犠牲者。
波江。
あの後、玄関を開けたら、誰もいなかった。
部屋も何もなかったように、綺麗にされていた。
それが余計に不気味で、
家にいる気にはなれなかった。
公園の時計は、
深夜の5時を迎えようとしていた。
「要ちゃん……」
悠季君が、静かにあたしの名前を呼ぶ。
「あたし、波江を守れなかった……。ちゃんと、見ていれば……」
「自分を責めちゃ駄目だ。要ちゃんは、波江ちゃんのために、精一杯やった。考えることは、これからのことだ」
あたしの手を握り、
あたしの目をまっすぐに見て言った。
そうだ。
考えるのはこれからのこと。
解決方法だけだ。