先輩とあたし

お姉ちゃんに怒られる。

家に帰るまでの道のりも家に帰ってからも、あたしは先輩に怒っていた。


ちゃんと、あたしは行ったんだよ？
教室の女の壁まで乗り越えていったのに、アイツは電話にでやしなかった。
そりゃ、女とチョメチョメしていたのを邪魔しちゃったのかもしれないけどさ、約束してたんだから守れよ！！
あぁ、イライラする。
超絶機嫌が悪いあたしは、自分の部屋の思いっきり蹴った。
あっ、やべ。
ヤツがくるかもしれない。
案の定、蹴った壁の向こうの住人のやってくる足音がした。
ヤツはノックもせずに、あたしの部屋のドアを開けた。というよりは破れそうな勢いで蹴って開けた。


「あーおーいー、お前壁が壊れたらどうしてくれるんじゃ、このボケがぁ」