先輩とあたし

恋人疑惑

とぼとぼ歩いてたら、後ろから

「あおいー」
って声。
振り向くといたのは先輩で、走る姿もかっこいい。
って見とれてる場合じゃなくて、

「なんですか?」
なんてムスッと答えてしまった時、ハッとした。
案の定先輩はご立腹で

「あーあー、俺のシャツ汚したの誰だったかなぁ?」
なんていいだした始末。
この人意外とガキじゃん。思わず噴出した。


「何笑ってんだ、お前」
不思議そうな顔してる先輩を見るとまた笑ってしまった。


「そういえば、お前なんで昨日電話でなかった?」

電話?

「電話なんてかかってないですよ?それより先輩だってでてくれなかったじゃないですか!!」

「その後、すぐかけなおしただろうが、携帯見てみろ」

そういわれて携帯を開いてみると、着信1件
先輩から…


「ほんとだ、かかってる」

「だろ、お前からかかってきたとき、女に携帯とられて、勝手に切られた」

゛女゛っていうワードにあたしは「やっぱりな」って思った反面、がっかりした。

「そうなんですか、お金、雄輔の部屋に置いときますね、じゃああたし、先に行くので」

「あっ、おい、待てよ」

そういう先輩をおいて、あたしは学校までダッシュした。


それを誰が見ているかも知らずに…
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