先輩とあたし
「アンタ、わかりやすい」
いつのまにかお姉ちゃんがお隣に座ってて、肘でちょいちょいとつついてくる。
「そっそんなに?」
「うん、顔真っ赤だし。恋してるんだねぇ」
しみじみと考えてるお姉ちゃん。
おばさんみたいだ。
「あたしはまだ若いからね、そんなことより、アイツがいなくなるまであと3日もないのよ、わかってんの?」
「は…忘れてた。どうしよう、」
「まぁ、家出たからってもう、会えなくなるわけじゃないし」
「でも、接点はどんどんなくなってくじゃん」
「そうでもないと思うんだけどなぁ」
「よく、わかんないよ」
「まぁ、それを知って恋になるんだよ。お姉ちゃんも経験したよ」
やっぱりおばさんみたいだ。
「だーかーらー」
あたしは若いっての、って返事が返ってきた。