懐古の街
カチン!カチン!カチン!カチン!
カン! カン! カン! カン!
…なんの音だ…今良いところなのに…。
「皐月さん、立って歩ける?抱き合げて行こうか?」
「だ、だだ、大丈夫だべ!肩さ貸してくれれば歩けっから!」
皐月さんは、真っ赤になりながら手を振って立ち上がって俺の肩に掴まった。
俺はそのまま、肩を貸して皐月さんの腰に手をあてて補助しながら、食卓にもどった。
…食卓に戻って見ると、美猫がご飯茶碗を箸でカチンカチンと鳴らして遊んでいた。
逆さまにしたフライパンをシャモジでカンカン、叩いてダラけていた。