懐古の街

俺の分の夕飯が置いてある席に座って秋刀魚が乗っているハズの長皿を見る。

…ない……。

秋刀魚が…ないっ！

俺の分の秋刀魚がなくなってる！！！

美猫の皿を見ると、秋刀魚の骨が明らかに二人分乗っていて、綺麗に身だけなくなって骨だけになっていた。


「来るのが遅いから先に食べちゃったニャーッ！
　ごちそうさんま でしたニャン♪」

「人の分まで、食いやがってこの化け猫がっ！
　俺の秋刀魚をかーえーせーっ!!!」

「ニャー!!!この世は弱肉強食なんだニャ！
　油断したヤツが悪いんだニャーッ!!!」

「美猫ーーーーーーッ!!!!」

「ニャーーーッ!!!
　ヘタレが怒っても全然怖くないんだニャーーッ!!!」