空を見上げる君

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ブレザーだった制服が今は半袖に衣替えになった。


そう、今は夏。


気づいたらもう8月に入っていた。


窓の外からは蝉の鳴き声がミンミン聞こえる。


その音と同時に暑さが増してくる。



『なぁ、もうすぐテストだし勉強教えて?』



うゎゎ!


後2週間でテストだ!!


私今回だけはすごくヤバイ。


赤点確定だよ──



『俺赤点なりそうでさ』



水波が霧斗と私に両手を合わせて頼んできた。



『いいけど優奈は?』


「え!あっ、私にも勉強教えて下さい」



テンパって敬語になっちゃったよ。


本当ばかって嫌だよね。



『んじゃ、俺の家で勉強しようぜ』



水波の家か。


場所知らないや。



『わかった。優奈迎えに行くから待ってろよ?』


「うん!」



霧斗はあの日から性格が戻ったみたい。


一段と明るくなった。



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