空を見上げる君


─篥明side─


俺は小さい頃からずっとずっと優奈が好きだった。


何回も諦めようとした。


けど、なぜだかそれかできなかった。


高校も同じ所に行ったけどクラスは離れた。


だから顔を見るのも数少なかった。


廊下を歩けば、いつもあいつと優奈が話していた。


日に日に見るのが嫌になり、嘘をついてしまった。


結婚の約束──


そんな話しちっともしなかった。


ただただ好きだったんだ。


けど優奈は俺なんて見てくれない。


一瞬目が合えば笑ってくれるだけ。


毎日がとても辛かった。


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