空を見上げる君


「あっ」

『雪だ…』



ひらりひらり降ってきた雪──


いつの間にかもう12月になっていた。



「初雪だよ!」

『だな☆』



今日は12月15日──


この日を一生忘れません…─


何があっても。


私達を祝うように雪が降ってくれた。


偶然か奇跡か。


そんなのどっちでもいい。

私達が1つになれたのは夢じゃない。



「霧斗」



私は長いマフラーを霧斗の首にも巻いた。


これで私も霧斗もあったかいでしょう?


男の子はみんな寒がりだから。


霧斗は手袋もマフラーも何も付けてなかったから。


毎日帰り、手をさすってたの観てた。



『ありがと』

「うん!」



私達は学校を後にした。



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