空を見上げる君
─霧斗side─
さっきからやけに見てくる優奈。
隣には殊孕がいる。
聞くきもないのに顔を伏せても聞こえてくる話し声──
「優奈、美波の事好きでしょ?」
「はぁ?」
俺の名前が何故出て来てるんだ?
また女子どもの変な話しか。
もうあの話しは飽きた。
「やっぱり」
「絶対ない!好きじゃない!」
はぁ──。
やっぱ俺嫌われてんな。
俺の性格じぁ当たり前かな。
でも何故、俺落ち込んでんだ?
キッパリ言われたからか?
自分の事なのにわからない。
俺はあいつが好きなのか?