空を見上げる君

その場が嫌になり、何も考えずに走った先には屋上に着いた。


そしてまた空を見上げる。



「きり…と」

『来ないで』



なんでそう言ったのかは、わからなかった。

ただ、とっさに出た言葉がそれだった。

俺、きっと悲しいんだ。


こんな気持ちなんて何年ぶりかな…


俺にはあいつしかいなかった。


あいつと同じように、優奈は俺に初めて喋りかけてくれた。


< 27 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop