空を見上げる君

おそるおそる後ろを振り返った。



「綺麗…」



空は穏やかなオレンジ色が広がっていた。


誰が見ても綺麗と思う空だった。



『だろ?
何で泣いてるかわからないけど、元気出せよ?』



そう言って私の頭を撫でてくれた。


優しく大きな温かい手で──


なんだか嬉しい。



「うん!」

『やっと笑ったな』



えっ?


私笑ってなかったっけ。


自分の事で精一杯だったから笑顔なんて忘れてたかもしれない。

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