空を見上げる君
それを切りに一生懸命変わろうとした。
『行くよ、学校…』
言いだすまで時間はかかったけどやっと自分の口から言えた。
『じゃあ明日な?』
『おう!』
霧斗は俺に笑顔を見せてくれた。
どこにも嘘のない、輝く笑顔だった。
それは今でも覚えてる。
だけど、久しぶりに学校に行ったが、やっぱりいじめられた。
何も変わってない自分。
どうしようもできない自分。
こんな自分が嫌なのに、どうして変わればいいんだよ。
『水波に手出すな!!』
俺の前に立って、大きく手を広げて強く相手を睨んでいた。
『水波に手だしたら絶対許さねぇ』
霧斗は前に立ちはだかる奴らを一瞬で全滅させた。
霧斗は喧嘩が大好きだ。
俺たち中3の中でも、1番ずば抜けて強かった。