空を見上げる君

中3の2学期。



『水波が本当に変われるように俺ら別々の高校行こ?』



別々の高校。


霧斗と別れる?


もしかしたら一生会えない。



『心配すんなって』



そう言って俺の背中を軽く叩いた。



『水波は俺の親友なんだからよ!
変わった水波に会うの楽しみだぜ』



変わる。


絶対変わってみせる。


それを実現させる為、俺と霧斗は別々の高校へと進んだ。


別れはスゲー辛かったけどな。


だけど辛いとは裏腹に、霧斗は落ち込んでいた。


霧斗がずっと付き合ってた夏海が亡くなったから。


夏海と霧斗は仲良く、すごくお似合いカップルだったんだ。


お互い相手の事を思いやっていた。


そんな事件が起こった一週間後、卒業式だったんだ。


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