生徒会のプリンス
「うるさいな。もっと品のある驚き方しろよ。」




「だって……あ、じゃああんたも載ってんの?」




「当たり前だろ?ほら。」



イケメンはそう言って、ページをめくる。




「イケメン生徒会に期待の新人!究極の癒し系プリンスに迫る?」




……何か雑誌に載ってる作られた笑顔見てたら、気持ち悪くなってきた。




「……というわけで、ここの生徒会執行役員は有名なわけ。」




「……でも、仮にイケメンだとしても雑誌には載らないでしょ?それに、何で生徒会がそんなに絡んでくるの?」




「あぁ!もう、うるさいバカ。俺、仕事あるから行く。後は、茜にまかせた。」




「……うん。」




そう言うと、イケメンは身を翻し、歩いていった。




「あ、そうそう。」




途中で止まって振り返り、




「さっきお前のこと俺の彼女だとか言ったけど、あれは女避けのためだし、お前を困らせるためだから。本気にすんなよ。お前なんか眼中にねぇから。」




そう言い残して。


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