生徒会のプリンス
「……この洋服、素敵だなぁと思って見てたんです。」





「えっ……?この洋服?」





秀は何か驚いたように、そう言った。





「……本当に素敵だと思う?」





「はい!春の感じがよく出てて、このピンク色のちょうちょの刺繍も素敵だし……」






「ありがと!!ななちゃん!!」





秀は私の言葉を半ば遮るようにそう言って、私に抱きついてきた。





今までで一番強いんじゃないかな?





「佐野さん!ななちゃんの水着と、僕の水着と、慎哉の水着、それにこの洋服も包んでね!」






「よろしいんですか?慎哉さんからはお金をとれと言っていらっしゃったのに。」






「いーの!とっても気分がよくなったから!」





「あの……どうしたんですか?」





私は不思議になって秀に尋ねてみた。

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