生徒会のプリンス

「寝起きバージョンの慎哉?」






「……うん。」






何故か私は秀の部屋で、向かい合わせで誘導尋問をされていた。






「で?具体的に何があったの?」






……言わなきゃダメな感じですか?






「……拒否権は行使できますか?」






「……認めません。」






……そうなの?何だか言っちゃいけないような気がするんだけどな……。






それに、心のどこかで言いたくない自分もいる……。







「……朝ごはん持っていったら、ありがとうって言われて、抱きしめられました。」






私がそう言うと、みるみるうちに秀の顔が険しくなっていく。


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