生徒会のプリンス
「……ど、どうしたんですか?急に。」
私はまた顔が熱くなっていくのを感じながら、秀のことを見つめた。
「急じゃないよ?僕はななちゃんが生徒会に入ってきてくれたときから、ずっと好きだったんだから。でも、そんなに慌てて告白してもきっと信用してくれないし、ゆっくり僕のことを好きになってもらおうと思ってたんだよ。でも、そうも言ってられないみたい。」
「そんな……でも、私なんて何もいいとこないし。」
「そう思ってるのはななちゃんだけじゃない?ななちゃんは僕の知ってるどんな女の子よりもかわいいよ?」
「か、からかわないでください!」
私がそう言っても、秀の表情は崩れない。
きっと、全部本気なんだ。
「……今すぐ僕を選んでほしい。本当はね。でも、ななちゃんはまだ自分の気持ちが分かってないし、生徒会に入ってまだまだ慣れないことも多くて恋愛なんかって思ってるかもしれないし、急がないで考えてほしい。でもね、慎哉より早く気持ちを伝えておきたかった。」
「……秀。」
「これで、ななちゃんの心には僕の気持ちが伝わったから、少しは意識してくれるようになるよね。」
秀はそう言うと、ようやくいつもの可愛らしい笑顔に戻った。