生徒会のプリンス
「大丈夫ですよ?海斗の説明、結構しっかりしてましたし。」
「お前も結構抜けてるから、その発言自体、信用できないけどな。」
突然、背後から聞こえたその声にドキッとする。
「いいえ。七海さんは会長と比べれば数千倍、しっかりしていますよ、慎哉。」
「まぁ、そりゃそうだけどさ。」
慎哉は誠にそう答えながら、私の顔を不思議そうに見つめている。
……何なのよ。
「……おい。」
「……な、何?」
「お前……「はーい!新入生のみんな~、聞こえてますか?生徒会執行部の書記、ななちゃんよりかわいい秀だよ~。」」
何かを言いかけた慎哉の言葉は、秀の大きな声の校内放送にかき消された。