生徒会のプリンス
「おい、秀。」
「はーい?って慎哉かぁ、どうしたの?」
俺って分かった途端に声色変えやがって。
「七海、どこに行ったか知らないか?」
「えぇー知ってるけど、教えたくない。」
「ふざけてねぇで教えろ。あいつがいないと、鬼の仕事ができねぇだろ。」
「ぶーっ。それが人に物を聞く態度なの?」
……こいつだけは、本当に。
「まぁ、でも仕方ないよね。ななちゃんなら、タスキを生徒会室に忘れたから取ってきますって。」
「ふーん。」
「それだけ?お礼は?」
「はいはい、ありがとよ。」
秀がまだ何かぶつぶつ言ってたけど、俺は気にしないで生徒会室に向かった。