生徒会のプリンス

「最後にここ。」





ある程度、隠れている人を見つけて最後に慎哉とやってきたのは、今までのことを考えればなんてことない、倉庫のようなところだった。






「……どうしてここなの?」





「ん?勘だけど?」





慎哉はそう言うと、重たそうな扉を開けた。






「……いないね。」






中は倉庫らしく、様々なものが収められていて、少し埃っぽい。





「あぁ。最後に外したけど、あれだけ見つけたらいいだろ。」






慎哉はそう言って倉庫の窓を開けた。






気持ちのいい春の風が入って来る。





「ねぇ、どうするの?まだ1時間ぐらいあるけど。」





「そうだなー、一休みするか。コーヒー飲みたいし。」





「じゃあ、生徒会室に戻る?」





私はそう言って、さっきの重たい扉を開こうとした。





……ん?

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