生徒会のプリンス
俺がそう七海に問いかけると、七海は驚いた表情を浮かべ、押し黙ってしまった。
「……こういう時くらいしか言いたいこと言えそうにないからな。」
……今、自分がどんな顔をしてるか、よく分からない。
でも、きっと顔が赤いんだろうなということは分かる。
「……正直に言え。お前が生徒会にいること、俺の彼女になってること、色んな事が迷惑だって思ってるのなら……俺にもちゃんと考えがあるから。今、この瞬間もお前にとって苦痛なら……「……大丈夫だよ。」」
七海は俺の言葉にかぶせるようにそう言った。
「そりゃ最初はね、すっごく嫌だった。訳の分からないうちに、訳の分からないやつの彼女に仕立て上げられて、女子の嫉妬の中心になるし。それに、特別な生徒会に入れられて、高校生活無茶苦茶、私の青春返してって感じだった。」
……えらくたくさん並べたな。
「でもね、今は生徒会のみんなと色んな事をしていくのが楽しいって思うの。みんなの個性にはまだついていけない時があるけど、それも楽しい。ちゃんと私の存在が必要とされてるって分かるしね。秀のスキンシップにはまだ慣れないけど……」
……七海はそう言って微笑んだ。