生徒会のプリンス


それからは、楽しい時間だった。





お互いの昔話をたくさんした。





俺の知らない七海、七海の知らない俺。






きっと、まだまだあるだろうけど、随分知ることができたと思う。







「え、じゃあ、慎哉ってピーマン食べられないの?」





「あぁ。あれは人間の食い物じゃねぇ。」






「あはは。何か子どもみたいだね。」





「お前だって茄子が食べられないんだろ?一緒じゃねぇか。」





「それは、そうだけど……じゃあ、今度慎哉のためにピーマンのフルコースを作ってあげるよ。」





「そんなことしたら、茄子をお前の口の中にねじりこんでやるからな。」





こんなバカみたいな会話が楽しい。


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