生徒会のプリンス
「……あの、秀?」
「うん、なぁにー?ななちゃん?」
うわ、すごい変わりよう。
「……もうその辺で許してあげて?」
「えー……ななちゃん、慎哉の味方するの?」
「や、そういうんじゃなくて。」
「じゃあ、どういうの?」
秀だけでなく、生徒会のメンバー全員が私の次の言葉をじっと待っている。
「……私、楽しかったです。学校の中も色々見られたし、歓迎されてる感じもしました。もちろん、今回は慎哉とペアだったから、慎哉と一緒に過ごしたけど……だから、慎哉をそんなに責めないであげてください。」
私は、慎哉が今日私に見せてくれた、無邪気な笑顔にドキドキしたんだ。
だから、今日はそれでいいと思う。
秀が怒るのも分かるような気がするけど。