生徒会のプリンス


「ねぇ、慎哉。ななちゃんのこと、本当のところはどう思ってるの?」




「……何が?」




秀と七海以外が、俺の作った原稿を持って、部屋から出ていった後、秀が尋ねてきた。




「何がじゃないよ。いくら寝起きだったとはいえ、ななちゃんのこと好きじゃなかったら、あんなことしないんじゃない?」




「し、秀さん!本当にあれは偶然で……」




「……誰がこんなやつ好きになるかよ。寝起きの俺も魔がさしたんじゃね?」




……素直になれないって辛いなぁ。




「……バカ慎哉!私もあんたのことなんか好きになるか!」




七海はそう言って部屋から出ていった。




……何だ?あれ。


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