生徒会のプリンス


「……本当に素直じゃないね。慎哉って。」




秀は急におとなしくなって、俺のベッドに腰かけた。




「……うるせぇよ。」




「ななちゃんのこと好きなんでしょ?大丈夫。僕は誰にも言わないし。」




「……多分、マジになれる。これからもっと好きになれる。」




「……はぁ、やっぱり。ねぇ、さっきのななちゃんの態度。きっと、ななちゃんは慎哉に傾きかけてるね。」




「……そうか?」




「慎哉って案外鈍感!っていうか、何で僕に不利になるようなこと教えてるんだろ。恋敵なのにね。」




秀はそう言うと立ち上がった。




「大切なものは、自分から近づかないと離れちゃうよ。僕も今まで以上に頑張っちゃうから!じゃあね。」




……大切なものか。


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