【短編】涙を見せない彼女
俺が茫然としている間に、知花子は俺の部屋を急ぎ足で出て行った…
ドアが閉まる音がやけに冷たく感じた。
え・・・?
知花子を手放してしまったのか?
「…!!っ…ちかっ!!」
俺はハッとして知花子を追いかける・・・
ドアを開けた外は、雷も鳴っていて大雨。
その中を走って走って…だけど知花子はいなくて…
知花子が暮らすマンションに行っても帰っていなかった。
携帯も繋がらなかった。