片道27分

私は教科書を鞄にしまうと
男と女の人のもとへ近づいていった



「………なんだ?お前」

私に気づいた男が言う

車内が揺れるたび
男のきつい香水の臭いが
鼻をかすめる


…くさいっ
だから男は嫌いなの!


心のなかで叫びながら
息を吸った


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