不良少年と友達から
そんな光景を微笑ましく思いつつ…ちょっと切ない。
っと、遅刻!
足に力をこめると周りに誰一人と学生がいない坂をかけ上がった。
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「おはよ~遅かったねぇ」
にこにこしながら話しかけてきた千草。
周りにたくさんの女の子がいたことからやっぱり人気者の逸材だと再確認した。
「寝坊。胡桃がいなかったらやばかったよ」
ため息混じりにつぶやくと千草は唇を尖らせながら、
「うらやましい…」
と物欲しそうな…実際に胡桃が欲しいのだろうけど、絶対にあげない。というか普通にあげられないし。
「まあ、いつかは雄介くん行きだけどね?」
ニヤリと反撃をしてきた千草を無言で睨んで席についた。