姫と王子の恋愛話
「人の彼女に手を出すとは感心しませんね」
不意に聞こえた声
「人の彼女に何してんだよ」
「空……雅」
「くっ………九頭竜」
男の顔はみるみる青くなる
それほど九頭竜財閥の力が恐ろしいのだろうか
「カメラ、こちらにお渡しいただけますか?」
空雅はあくまで笑顔だが後ろに真っ黒なオーラをまとっている
「あ……俺頼まれただけだし……その……」
「会社には何もしませんよ」
男はホッとしたように胸を撫で下ろした