偽造恋愛カレカノジョ!?
私はたったの10メートル程で止まって振り返った。
「あ〜!!疲れた・・・」
敦夢が息をきらしている。
「ねぇ敦夢!」
「・・・ん?」
「どうして・・・私のこと、追いかけてきてくれたの?」
「・・・・・」
敦夢は私の目を見たまま黙っている。
私もまっすぐ敦夢を見た。
薄明かるい夜空のもと、
どこからか虫の鳴き声のような音が小さく聞こえる。
「俺さぁー・・・」
敦夢がくちを開いた。