偽造恋愛カレカノジョ!?
「お、おまたせ・・・」
蛍が小さい声で言った。
俺は黙って頷いた。
待ち合わせで俺の方が遅いのは初めてだな・・・
「えっと・・・中入ろっか?」
咄嗟に聞いた。
「あ、いや・・・ついてきて!」
蛍が自転車に乗り直して方向転換した。
俺も自転車に乗った。
どこ行くんだろう?
蛍は黙ったまま。
俺も会話が出てこない。
お互い無言のまま。
すると、蛍が突然スピードをおとして
公園に入って行った。
小さい頃によく遊んだ公園だ。
蛍が自転車を停めたから俺も自転車を停めて、
2人で黄色いベンチに座った。
心臓の音、蛍に聞こえてないかな・・・