らぶ しぇいく
「座っていいの?」
間近で聞いた一ノ瀬の声に、俺の心臓は地震を起こせる程震えていた。
やべっ。カワイイ。
「どうぞ どうぞ」
亮司が促すと、一ノ瀬はあろうことか、俺の隣に座った。
え?俺と一緒の空気吸っていいんですか?
食欲無くしませんか?
真顔で聞きたかった質問をグッと堪えて、一ノ瀬をチラッと見た。
至近距離、シャンプーの匂いがフワッと香る。
いつもの5倍カワイイ。
亮司は終始ニヤニヤ顔で俺を見て、隣に座った女子と会話をしながら、ミートスパゲッティを頬張る。
そ、そう言えば俺カツ丼食ってねぇ。
急いで食べようと、カツに箸を伸ばした瞬間―――。