らぶ しぇいく


隣には一ノ瀬が居るのに弾まない会話。


箸を持つ手が汗ばんでくる。


どうしたらいいんだよ、こんな時は。


女子と話をした事が無い俺は、亮司のように、軽いノリであんな風に話せない。


ましてや、好きな女子となら尚更だ。


段々カツ丼を食うペースが上がってくる。


今日はマヨネーズの味も感じない。


一ノ瀬は、一ノ瀬で黙々とケチャップの付いたサラダを食べている。


せめて、アドレスさえ聞けたらなぁ。


そう頭の中で過った瞬間、亮司はまた助け船を出した。


< 15 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop