らぶ しぇいく
自分の席に座り、ボーっとしていたら、一ノ瀬と目が合った。
気まずさから目を慌ててそらしたけれど、俺が拒否ってどうすんだよ。
もう一度一ノ瀬を見ようとした、その時。
「一ノ瀬さん アド交換しよ?」
クラスの男子の一人。
小宮山健児が一ノ瀬に近付いて行くのが見えた。
小宮山は、サッカー部のエースで女子から人気があった。
アイツも一ノ瀬狙いなのか!?
だとしたら、俺なんて勝ち目ねぇよ。
ゲーマーの帰宅部じゃ、張り合いも無いじゃん。
心臓がチクチク痛む俺なんて知らずに小宮山は携帯を手に持ち、一ノ瀬の前に立つ。