イケメン学園~恋の行方~
しばらく沈黙が続いてから、その男はため息をついた。
「俺の負けです、先輩。」
負け?
どういうことだ?
「あの日、俺、愛梨に告白しました。」
いきなりの言葉に驚きを隠せなかった。
でも、どうして、泣いていたんだ・・・?
「だけど、完璧に振られちゃいました。先輩しか好きじゃないって言われました。」
愛梨・・・・・
まったく、愛梨にはかなわない。
男として情けないよ。
「次は先輩の番じゃないんですか?さっき、俺に言った言葉、伝えてないんでしょ?愛梨に。」
俺も愛梨に伝えよう。
愛梨が俺のこと、すごく思ってくれているように
俺は真っ直ぐ言葉で伝えたい。
「ありがとな。」
俺は、愛梨の寮に向かって走り出した。