the forbidden fruit



『ん…』

自然に目が覚めた。

今日は木曜日だから学校に行かなければ…

そう思うと憂鬱になる。

学校ではイジメの標的になっているから。

寝間着を脱ぎ捨て制服に着替え支度をする。

ブラウスに黒のカーデガンに紺のミニスカートに黒のニーハイに小物。

髪の色は黒だが緩く巻いている。

端から見たら今時の高校生だろう。

全身が映る大きな鏡の前に立ち頬を両方から軽く叩き「大丈夫。」と小さく呟いて部屋を出た。

階段を下りリビングに向かう。

「おはようございます。」

ニコッと全く知らない女性がソファーに座りながら私に言う。

「おはようございます…」

ボソッと言い机の上に置かれていた1万円を握り家を出た。


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