私と俺と争奪戦
「それに……俺のタイプだし?」
翔の言葉にドキリとした。
だんだんと顔が熱くなっていく。
翔はそれに気付いたのかフッと笑い、私を抱き締めた。
しかし、魂同士なので抱き締められている感覚がしない。
「お前は頑張りすぎた。そろそろバトンタッチの時期だ」
耳元で囁く甘い声。
私は目を閉じた。
「お前は俺の言う通りに動いてればいいんだよ。明日は俺が表へ出る」
「表へ出て……どうするつもり?」
だんだんと遠くなる意識の中で私は質問した。