私と俺と争奪戦
「付き合ってくれない……?」
上目遣いで攻める。
落ちろ!!落ちろ!!
「え……珍しいね。森居さんがそんなこと言うなんて」
当たり前だ。
こんなこと他人に言ったことがない。
「うん。初めてなの。……でも、どうしても気持ちを伝えたくて!」
最後のごり押し。
もうこれ以上は無理。
私は下を向いた。
お願いだから好きだと言って……!
「実は……俺も森居さんの事が好きだったんだよね」
その言葉にパッと顔をあげた。
「本当に……?嬉しい!!」
私は神谷翔に抱きついた。
ここからが本番だ。