私と俺と争奪戦
はっきり言うと、翔はタイプだ。
しかし、ここで自分が翔の事を好きだと認めてしまったら、完全に身体を乗っ取られてしまう。
「ダメ……絶対にダメ……」
私は頭を抱えながら首を横に振った。
「ダメなんかじゃねぇよ。お前の方がそれを望んでるんだろ?」
翔の性格。
俺様。
「それともあれか。いつもみたいに無理矢理身体を乗っ取って欲しいのか?」
「んなわけないじゃん!」
「まぁ、俺的には優衣の悶々と悩む姿見るのは結構好きだけど?」
おまけにドS。
いつになったら安定した生活を送れるのだろうか―――