私と俺と争奪戦
学校
「―――昨日は寝付き悪かったなぁ」
私はあくびをしながら教室へ入った。
「おっはよー」
友達の真理が話し掛けてくる。
「あ、うん。おはよう」
「なんだー?元気無いね?」
「ちょっと寝不足で……」
そう言っている口からあくびが出る。
「本当に大丈夫?」
「うん。何とか」
無理矢理笑顔を作る私を見て、不思議そうな顔をしながらも納得したように頷いた。