いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
それから三日が過ぎた。


「楓花、どうした?」


「えっ!? いや、なんでもない!!」


「そうか? でも最近なんか
元気ないみたいやけど?」


心配そうに楓花の顔を覗き込む勝彦。


「そう? 全然元気やで!!」


楓花はパァっと笑顔を作って見せる。


楓花たちも付き合って半年、
お互いを名前で呼んでいた。



「それより勝彦は会社どう?」


「ああ、うん。上手くいってるで。
今度は企画の仕事も・・・」


「・・・・・」


楓花は勝彦に聞いておきながら内容は右から左、
話も聞かないでまたボーっとしていた。


< 113 / 309 >

この作品をシェア

pagetop