いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「なっ・・・なにこれ・・・」


楓花は驚き目を見開いて、
書かれた文字を見つめた。


「お、お兄・・・」


楓花の目から込み上げていた涙が流れ落ちる。


その文字は次のページも、その次のページも
ノート一面にぎっしりと書かれていた。


「お兄ちゃん・・・」


お兄ちゃんは辛い気持ちを、悲しい気持ちを、
怒りを、絶望を、全部このノートに
しまい込んでいたんだ!!


楓花の目から涙がドッと溢れ出した。


お兄ちゃん・・・辛かったんだね、
悔しかったんだね・・・

それなのに笑顔を見せて・・・


私はその場に崩れ落ちた。




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