いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
もう家のことで誰も巻き込みたくないの、
笑顔が消えていくのを見たくないの。


それにお兄ちゃんを守ってあげなきゃいけない。


私ね、お兄ちゃんのそばにいてあげたいんだ、
お兄ちゃんの心の支えになりたいんだ。
私だけは絶対お兄ちゃんを裏切りたくないんだ。



「じゃあね、勝彦・・・
今までありがとう。」


楓花は勝彦にニコッと微笑んだ。


「楓花・・・」


勝彦はただ楓花の背中を見送るしかなかった。



ありがとう、勝彦。

あなたらなきっといい人が見つかるよ、
幸せになってね。


さよなら、勝彦・・・


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