いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
毎日毎日、ただ借金の返済をするのに頑張った。
学校終わってから働きに行きのは正直しんどい、
友達と遊べないし、テレビだって見れない、
ほしいモノだってなかなか買えない、
正直気持ちが折れてくる。


でもお兄ちゃんはこんな生活を何年も続けてるんだ、
しかも夜中も働いて・・・
私だけ泣きごと言うわけにはいかない。


でもこんな状況でもお兄ちゃんは、
私の誕生日に洋服を買ってくれた。


「ええっ? いいん?」


「うん、女の子はオシャレせな。」


「ありがとう。」


私は涙が出るほどうれしかった。


こんな状況だからか、一枚の洋服が本当にうれしくて、
すごく大切なものに思えた。


自分のお小遣いもないのに・・・
ありがとう、お兄ちゃん・・・


楓花は涙を流しながら洋服をギュッと抱きしめた。


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