いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
そんなある日、またあの人たちが
店に押しかけて来た。


そう、お父さんが借金をした人たち・・・
お兄ちゃんにあんな酷い怪我を
負わせた人たちが。


「おいっ、兄ちゃん!! 
返済まだかいな?」


「す、すいません。 
もうちょっと待ってください。」


「はぁ!? 
待ってください待ってくださいって、
ええ加減にせーよ!!」


男は雄志の胸倉を掴んだ。


「お兄ちゃん!!」


私は思わず飛び出して行って男の人の腕を持った。


「やめて!! 手を放して!!」


「楓花!?」


「なんやおまえ?」


男が楓花をギロッと睨みつけた。


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