いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
「やめろ、楓花!!」


勝彦は楓花の体を抱き上げ起こした。


「どうした? 何があって・・・えっ!?」


「お願い・・・お願いします・・・
お金を・・・貸してください・・・
必ず返しますから・・・お願い・・・」


楓花の顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。


「楓花・・・」


本意じゃなかった、こんなこと、
人に、勝彦にお金を借りるなんて・・・

これじゃお父さんと一緒だ・・・


でも、でも・・・



「助けてください・・・」


仕方なかったんだ・・・


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