いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
私たちはその後、食事をしてカフェに入って、
楽しい時間を過ごした。


月一回、お金を返すということで会ってるのに、
まるでデートみたい。


でもこの瞬間も日頃のしんどさを
忘れさせてくれるひと時だった。


「勝彦、これ。」


「ああ、うん。」


私は今月分のお金を勝彦に渡した。


「ごめんね、少しずつしか返せなくて・・・」


「ええよ。 そのおかげでこうやって
月一回でも楓花に逢えるねんから。」


「えっ!?」


「あっ、ごめん。
その変な意味じゃないから。
気にせんといて。」


勝彦・・・


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