いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
チリン♪チリーン♪


外から入り込むやさしい風が風鈴を鳴らす。


「いい風・・・」


楓花がそっと窓から外を覗くと、
綺麗な三日月が輝いていた。


「綺麗・・・」


穏やかな風に楓花の髪がなびく。


楓花は振り返り雄志を見つめた。


お兄ちゃん・・・


「まだ時間あるよね。」


私はお兄ちゃんのそばに近づき、
添い寝するようにそっと隣に寝ころんだ。


< 2 / 309 >

この作品をシェア

pagetop