いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
奈緒子・・・


雄志は奈緒子の顔を見て固まった。


「あっ、邪魔になるよ。」


「えっ!? あっ、ああ・・・」


奈緒子は固まる俺の腕を引き道の端へと誘導した。


「はい、これ。」


そして笑顔で手に握った小銭を俺の手の平に乗せた。


奈緒子・・・


「久しぶりだね?」


「う、うん・・・」


「元気してた?」


「ああ・・・」


別れて5年近くなる奈緒子は、
あの頃と変わらず綺麗で
笑顔がとても素敵だった。


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